非認知能力を高める5つの力 ①挨拶・礼儀

お母さん
お母さん
①挨拶・礼儀 ②リーダーシップ ③協調性 ④自己管理力 ⑤課題解決力 の5つの力に分類したことでわかりやすくなりました。
先生
先生
親が理解して日常ですぐに思い出せることが大切なんです。
お母さん
お母さん
ところで先生、5つの力をどのように高めていけばよいのでしょうか?
先生
先生
まずは①挨拶・礼儀から順に詳しくお話していきますね。
お母さん
お母さん
挨拶・礼儀、とても大切ですよね。うちの子は、はずかしがりやなのか、挨拶が苦手で・・・。他の子が、元気に挨拶できている様子をみると、「うちの子は大丈夫かしら」と焦ってしまいます。
先生
先生
お子さんが、「挨拶ができない」と悩む保護者の方は多いようですね。挨拶ができるようになるためには、やはり、保護者の方の関わりが大切です。挨拶をはじめ、礼儀について考えていきましょう。

「挨拶・礼儀」は、周りの人との関係や社会生活の秩序を維持するために守るべき、行動様式のことです。

「こんにちは」「ありがとうございます」「お願いします」「ごめんなさい」「さようなら」などの挨拶を基本に、食事のときのマナー、公共の場でのマナーやルールを守ることなども、挨拶・礼儀に含まれます。

挨拶・礼儀を子どもに教えるのは、とても難しいものです。

「こういう時にはこうするものなのよ」と、いきなり押し付けても、すぐにできるようにはなりません。挨拶・礼儀は、「教える」よりも「伝える」と考える方がよいでしょう。

日々の暮らしのなかで、親や周りの大人がおじぎをして、「ありがとうございます」とあいさつする姿を目にすることを繰り返すうち、その姿がすりこまれ、いつの間にか身につくようになるものです。

挨拶・礼儀は、「挨拶や感謝の気持ちを伝えられる力」、「人を尊重し、物を大切にできる力」、「規律を守れる力」の3つの軸からなります。

この、3つの軸について、くわしくお伝えします。

 

挨拶や感謝の気持ちを伝えられる力

挨拶や感謝の気持ちを伝えられる力とは、礼儀としての基本中の基本となります。

日本では、礼儀の一環としても大切に考えられています。

周りの人とお互いに挨拶をして存在を認められることで、社会の一員として存在しているという安心感が得られるようになります。

子どもは、家族や友達、先生に対してはもちろん、近所の人など周りの人に元気な挨拶や感謝の気持ちを伝えられる力が礼儀を身に付ける上でとても大切です。

挨拶や感謝の気持ちを伝えられる力は、「挨拶できる力」「感謝の気持ちを伝える力」からなります。

⚫️挨拶できる力
周りの人から元気に挨拶をしてもらえると気持ちがいいですし、嬉しい気持ちになるものです。

挨拶は、社会性を身につけていくうえで基本となるもの。挨拶をして、はじめてコミュニケーションが生まれ、人との関わりが深まり、人間関係が広がっていきます。

子どもが元気にきちんと挨拶できる力を身につけるには、まず、親である大人が手本を示すことが大切です。

「挨拶できる子」にしたいのなら、まずはお母さんやお父さんが「挨拶ができる親」であることが大切です。

園・学校や習い事で、周りの友達が元気に挨拶をしているのを真似しているうちに、自然にできるようになることも多いものです。

のぞみちゃんは、人見知りではずかしがりやの女の子。

お母さんは、のぞみちゃんに対し、きちんと挨拶できる子になってほしいと思っていますが、近所の人と会ったときなどに挨拶ができず、お母さんの隣でもじもじしています。

お母さん自身は、のぞみちゃんが小さい頃から大きな声で挨拶しているのですが、声を出すことがなかなかできません。

そんなのぞみちゃんですが、年長さんになってから、園の課外教室で体操を習い始めました。仲良しの友達に誘われ、「私も体操を習いたい」と言いだしたのです。

体操教室では、先生が挨拶をとても大切にしていて、レッスンがはじまるときに「こんにちは!」終わるときに「さようなら!」など、皆で声を合わせて挨拶しています。

最初はびっくりしていたのぞみちゃんですが、周りの子どもたちから刺激を受け、少しずつ挨拶できるようになっていました。

そんなのぞみちゃんに、お母さんは、その都度「今日も元気に挨拶できていたね」と声をかけるようにしていました。

気がついたら、のぞみちゃんは、以前はできなかった近所の人へ挨拶が自然とできるようになりました。

挨拶を大切にしている家庭環境の中で育った子どもは、「挨拶はこういうものだ」ということがすりこまれ、挨拶が自然とできるようになると言われています。

はずかしがりやでなかなか挨拶ができなくても、「土台」が育っていれば、周りの友達や先生から影響を受け、挨拶できるようになることが多いものです。

お母さん
お母さん
なるほど。親は、「今はしっかり挨拶できなくても、いつかはできるようになる」と信じて見守ればいいのですね。
先生
先生
そうですね。身近な大人が手本となって日常的に挨拶していれば、今できていなくても問題ありません。言葉がまだしゃべれない赤ちゃんのうちから、挨拶を大切に、毎日を過ごしましょう。
お母さん
お母さん
言葉はしゃべれなくても、「こんなときには、こうするんだ」ということを、全身で感じ取っているのですね。
先生
先生
そうですね。挨拶を身につけるには、乳幼児期の過ごし方がとても大切です。

⚫️感謝の気持ちを伝える力
人に何かをしてもらったときや、やさしさにふれたときなどに、「ありがとう」と言葉にできるのが、「感謝の気持ちを伝える力」です。

感謝の気持ちを伝えられる子は、大人になってからも学業や趣味などに積極的に取り組み、物事を前向きにとらえ、人生への幸福感を感じる度合いが高いといわれています。

また、感謝の気持ちを培うことで、自己肯定感や共感力が高まるともいわれています。

同じ物事を前にしても、「ありがたいなあ」と思い、その気持ちを伝えることができるかどうかは、大人になったとき自分の人生への幸福感を増す“鍵”となります。

人を尊重し、物を大切にできる力

人を尊重し、物を大切にできる力は、自分を認めて、受け入れてもらうためにも必要な力、また自分らしさを身に付け、大切にするということにも繋がる力となります。

人を大切に思い、認める心を持つことで、こちらを受け入れてもらうことに繋がります。

また、物を大切にすることで、自分自身も、周りの人達も大切にする力を身に付けることに繋がります。
礼儀を身に付けるためには、人と物を大切にできる力も必要になります。

人を尊重し、物を大切にできる力は、「人を尊重できる力」「物を大切にできる力」からなります。

⚫️人を尊重できる力
新型コロナウイルスやIT化の影響により、オンライン化が進み、人と人が直接会うことが減ってきた時代になっています。

そんな時代になってきているからこそ「人を尊重できる力」を育むことがとても大切です。

「人を尊重する」とは、まず相手の思いや考えを汲み取り、相手の立場に立つことが大切になります。

そして、相手の意見を否定的に捉えるのではなく、まずは肯定することから始め、自分の意見や思いを伝えることが大切です。

そのようにすることで、相手との相互理解が深まり、相手もこちらを尊重をしてくれるようになり、お互いの絆がより強固なものとなっていきます。

⚫️物を大切にできる力
デジタル化が進み、パソコンやスマホで簡単にほしいものがなんでもすぐに手に入る時代です。

そんな時代だからこそ、「物を大切にする力」を育むことはとても大切です。

「物を大切にする」とは、まず、余計なものは買わず、自分に必要だと思うものをじっくり選ぶことです。
そして、選んだ物をていねいにあつかい、いたわりの気持ちをもって、良く使うことです。

物を大切にするということは、「自分らしさ」を大切にするということにもつながります。

物を買うときに、自分が本当にほしいものなのか、必要な物なのかを考えることは、自分との対話です。

じっくり考え、買った物を大切に使うことは、「自分らしさ」を磨き、自分なりの「基準」のような物を育むことができます。

親は、子どもになんでもむやみに買い与えず、子どもの意見や気持ちを尊重しながらじっくり選ぶ習慣をつけましょう。

規律を守れる力

規律を守れる力とは、社会的に定められているルールのことや、それらをしっかりと理解するために必要となる整理整頓ができる力のことです。

規律を守れている人なのか、守れていない人なのかで、周りの見方や評価が大きく変わります。

また規律を守れている人は、当たり前のことを当たり前のように実行できるため、周りから認められる存在となります。
礼儀を身に付けるためには、規律を守れる力が大切になります。

規律を守れる力は、「ルールを守る力」「整理整頓ができる力」からなります。

⚫️ルールを守る力
子どもの「ルールを守る力」は、遊びを通して身につけることができます。

たとえば、おままごとで遊ぶときに、だれがどんな役になるのかを決める、これがルールです。

自分たちでルールを決めて遊び始め、ケンカが起きてしまったら、「役を交代しながら遊ぶ」など、その都度ルールを変えながら遊びを続けることで、「ルールを守る」ということにとどまらず、「問題解決能力を伸ばす」ということにもつながります。

ルールというと、多くの人がイメージするのが、スポーツです。
野球やサッカー、バスケットボールなどのスポーツは、ルールを守らないと成立しません。

この時期の子どもにとって、スポーツも遊びです。スポーツという「遊び」を通して、ルールを守る力を育むことができます。

⚫️整理整頓ができる力
整理整頓には、子どもの非認知能力を高める要素がたくさん詰まっています。

「自分で出した物は自分で元の場所に戻す」などを少しずつ習慣づけていくことで、自分のことを自分でする力が身につきます。

また、保護者の力を借りながら、物が出し入れしやすい収納方法を考えていくうちに、自ら工夫する力を育むこともできます。

整理整頓ができる力が高まると、身支度が一人でできるようになったり、忘れ物をしなくなったりするため、自分に自信をもつことができます。

整理整頓は、子どもが将来自立して生きていくために必要な力です。

礼儀は、家庭ではもちろん、園や学校、習い事などを通して、周りの大人や友達から影響を受けながら、身につけることができます。

人として生きていく上で基本的な礼儀を身につけた子どもたちは、毎日の生活を、明るく楽しいものにしていくことができるでしょう。

まとめ
  • 挨拶・礼儀は、周りの人との関係や社会生活の秩序を維持するために守るべき、行動様式をさす。
  • 挨拶・礼儀は、「挨拶や感謝の気持ちを伝えられる」、「人を尊重し、物を大切にできる力」、「規律を守れる力」3つの軸からなる。
  • 挨拶・礼儀は、家庭に加え、園や学校、習い事などを通して、親や周りの大人のひとや友達から影響を受けながら身につけることができる。

(参考文献)
小学生の「伸びる脳」は4月7月9月で決まる(著者:高濱正伸、出版:PHP研究所)
非認知能力の育て方(著者:ボーク重子 出版:小学館)
ひと声かければ5分で片づく! 子どものお片づけ(著者:橋口真樹子、出版:青月社)
・All About|子どもに感謝を教える方法…感謝の気持ちを持つことが人生を楽しむ鍵!

 

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2018年6月1日
(最終)改訂日2021年5月1日
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