春は、入学、進級の季節です。
これまでの環境ががらりと変わることや、先生や周りの友達関係が変わることを受け入れられず、気持ちが不安定になる子も少なくありません。
この時期は、不安な気持ちから、だだをこねたり、ちょっとしたことで泣き出したりなど、いつもとは違う様子が見られることもあります。
「これまであんなに元気だったのに・・」など、親のほうも心配になってしまいますが、こんな時こそ大きく成長できるチャンスです。
入学、進級といった環境の変化を不安がる子どもに親はどう寄り添えばよいのか、非認知能力の視点も交えて、紹介します。
入学、進級。この時期の子どもの気持ちは?
入学、進級。新学期の子どもたちは、新しい学校、新しい先生、新しい友達という慣れない環境のなかで、緊張したり、不安な気持ちを抱いたりしていることが多いものです。
帰宅すると、ほっと安心してゴロゴロしたり、それまでためこんでいた不機嫌な気持ちを親にぶつけてきたりなど、これまでとは異なる様子が見られることが多いでしょう。
この時期は、親のほうも、子どもに「早く新しい環境に慣れてほしい」という気持ちが先立ってしまいがちです。
つい、「お兄ちゃん(お姉ちゃん)になったのだから、しっかりしなさい!」「今日はどんなことしたの?」など、発破をかけたり質問攻めにしたりしてしまいますが、
まずは、「この時期の子どもたちは、緊張のせいで心身ともに疲れやすい」ということを、親が意識することが大切です。
園・学校生活が始まったばかりのこの時期は、「オン」(=園や学校)とオフ(=家庭)の切り替えがうまくできないことが多いものです。
帰宅したらゆっくり休み、子どものペースで過ごせる時間を意識してつくるように心がけましょう。
中には、新生活が始まっても、これまでと様子が変わらずのびのび過ごせる子もいます。
このような様子を目にすると、親は安心しますが、子どもなりになんらかのストレスは抱えているはずです。
その子の中で積もり積もった感情が、あるとき一気に爆発するケースもありますので、常に気にかけ、見守りましょう。
次のページで、この時期の子どもに必要な力を説明していきます。