自制心

コロナ禍で「自制心」が試されている今、家族でできること

新型コロナウイルス感染拡大防止のため、これまでとは違う生活様式が求められ、私たちの「自制心」が試されています。

自制心とは、数値化しにくい非認知能力のひとつで、セルフコントロール力とよばれています。

緊急事態宣言が徐々に解除され、園や学校も再開していますが、分散登園・登校、短縮授業、給食は一人で食べる……など、これまでとは異なる園や学校の雰囲気にとまどい、不安を感じている子どもも少なくないようです。

また、この先再び感染者が増えた場合は、再び緊急事態宣言が発令される可能性もあります。

このように、先が見えない今だからこそ、私たちには自制心が必要です。

コロナ禍の今、家族でどのように自制心と向き合い、対処すればよいかについて紹介します。

子どもの不安や心配を認め、共感する


園・学校が再開しても、毎日は通えない。

分散登校のため、クラス全員のお友達とは会えない……。

「もう少し、園(学校で遊びたかった)のに……」
「いつになったらクラスのみんなが全員そろうの?」

など、子どもは子どもなりに、不安や心配を抱えています。

親はまず、不安や心配になるのは当たり前のことであることを、認め、共感してあげましょう。

その上で、子どもからの質問には、わかりやすく、なるべく短い言葉で答えてあげることが大切です。

「いつになったらクラス全員の友達に会えるの?」と聞かれたときは、「そんなこと、知らないわよ!」などと否定的な言葉で答えるのはNGです。

「学校に行けるようになったのは、みんなが外出をがまんして、きちんと手を洗っていたからよ。よく頑張ったよね。でも、コロナウイルスは、まだ完全になくなったわけではないの。もう少し、みんなで頑張り続けることができたら、お友達と会える人数が少しずつ増えていくかもね」

など、事実に基づいた話をていねいに言い聞かせます。

その上で、「今、⚫⚫ちゃんは、ガマンすることで、自分を守ったり、他の人を助けることができているよ。これからも、ママといっしょに頑張ろうね」などと言葉をかけることで子どもは安心し、自制心を養うことができるでしょう。

「私たちが安全に暮らせるように、お医者さんや看護婦さんが一生懸命働いてくれているのよ。ありがとうって言いたいね」など、支えてくれている人がたくさんいることも、教えてあげましょう。

親は、趣味や友人との会話などでストレスを消化しよう

前代未聞の非常時の中、私たち親のほうも、不安や怒りなど、ネガティブな感情がおしよせてしまいがちです。

しかし、逆境のときこそ、物事を能動的にとらえる努力を心がけましょう。

・️好きな音楽を聴いたり、近所を散歩したりしてリフレッシュする
・️友人や同じ趣味の会の人に連絡し、おしゃべりする
・️園芸など自宅でできることを新しく始めてみる

などを行って「自制」を発揮し、今できるポジティブなことを行っていきましょう。

家で過ごす時間が多い今だからこそ、今までの自分を振り返り、自分が将来どうなっていきたいのか、騒動がおさまった後にどのようなことをしてみたいのかをじっくり考えてみるのもおすすめです。

夜子どもが寝てからなど一人の時間に、これらをノートに書きとめることで、気持ちを可視化できるでしょう。

規則正しい生活を心がけ、生活リズムを崩さない

日々の暮らしの中でさまざまな制限が続くなか、子どもの自制心を育むために家族でできることを紹介します。

大人のいないところで、子どもがテレビのニュースを見ないように心がける

テレビのニュースの多くは、コロナがテーマとなっています。

親子でいっしょにニュースを見て、内容をわかりやすく教えてあげるのはOKですが、大人のいないところで子どもがニュースに接すると余計に不安になってしまうことがあるので注意しましょう。

規則正しい生活を心がける

休園・休校中は、毎日園・学校に通う必要がなかったため、起床時刻、就寝時刻がまちまちになっていたのではないでしょうか。

睡眠不足はイライラの原因につながりやすく、自分の思い通りにいかないと泣いたりぐずったりなど、自制がきかなくなることもあります。

このような時期だからこそ、決まった時間に就寝し、決まった時間に起きることを習慣づけましょう。

家族で体を動かす時間をつくる

子どもにとって、日々の生活の中での運動遊びは必要不可欠な要素。

家の周りを親子で一緒に走ったり、自宅でできる運動動画を見ながら体を動かしたりすることで五感が刺激され、心身のリフレッシュやセルフコントロールにつながります。

親子で一緒に新しいことを始めてみる

植物の種や苗を買い、庭やベランダで育てる、ハムスターなどの小動物を飼い、育てるなど、子どもと相談し、自宅で親子一緒にできる新しいことを始めてみるのもよいでしょう。

毎日コツコツと水やりやエサやりなどのお世話を続けることで、自制心を育むことができます。

コロナ禍は、これまで「外」に向いていたベクトルを「内」に向け、セルフコントロールしながら新しい気づきを得られる機会なのかもしれません。

まとめ

・ 子どもの不安な気持ちを認め、子どもが理解できる言葉でこの時期の過ごし方を教える。
・親もリフレッシュが必要。自分が楽しむ時間を確保しよう。
・ 生活リズムをくずさず、なるべく体を動かす。
・ 親子で一緒に自宅でできる新しいことを始めてみよう。

編集部より

地域によって、徐々に保育園や幼稚園、学校などが再開されつつあります。
しかし、新型コロナウイルスの影響は大きく、分散登園・登校、短縮授業など今までとは異なることも多くあります。
そんな環境下で子どもたちは不安を抱えていたり、困惑していることもあります。
そこで大切なのは、子どもの不安な気持ちを認めてあげて、前向きにしてあげることです。
そうすることで徐々にセルフコントールができるようになります。
親のサポートがとても大切な時期なので、子どもの気持ちに寄り添ってあげましょう。

(参考文献)
こころのABC活動(監修:竹中晃二、著:日本ストレスマネジメント学会ライフスタル実践領域部会)
新型コロナウイルスを心配している子どもや若者の支援ガイド(著:オックスフォード大学、レディング大学、訳:石川信一、岸田広平)

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