コミュニケーション能力

Withコロナで親が子どもにできること

2019年12月に中国で発生した新型コロナウィルス感染症(COVID-19)は、世界的に感染の拡大が見られ、日本でも感染者が増加し、2020年4月7日には今までに例を見ない緊急事態宣言が国から出されました。

この緊急事態宣言によって、保育園や学校などでは休校休園となり、企業ではテレワークの推奨など生活様式が大きく変化しました。

また、不要不急の外出を控える日々を送ることになり、今まで普通にできたことが突然できなくなってしまいました。

自粛生活では、子どもから大人まで大小少なからず精神的に大きな不安を抱き、ストレスを覚えたのではないでしょうか。

今回はこのような予測できない緊急事態が起きたときに子どもはどのような心理状況に陥るのか、また、親は子どものためにどのようなことができるのかについてご紹介します。

コロナによる子どもの変化とは?

国立成育医療研究センターでは、緊急事態宣言による自粛生活で子どもや親にどのような変化が見られたかを調査しその結果を公開しています。

2020年6月22日に国立成育医療研究センターから公開された第1回アンケート結果『コロナ×こどもアンケート』から抜粋してお伝えします。

【子どもが嫌だと感じていたこと】

子どもが自粛生活で苦痛に感じていたこととして下記のような順番で回答がありました。

❶友だちと会えないこと
❷学校に行けないこと
❸外で遊べないこと
❹勉強が大丈夫かということ
❺体を動かせないこと

子どもたちは、今まで当たり前のようにできたことが突然できなくなったことによる戸惑いやストレス、苛立ちを感じるのは自然のことと言えるでしょう。

【体を動かす時間の変化について】

さらに、体を動かすことについてもっと詳しく見てみると、前年度と比べて約7割もの子どもが体を動かして遊ぶ時間が減ったと回答しています。

それでは子どもたちはいったい家の中にいる時間が増えたことで、子どもたちはどのようにして時間を過ごしていたのでしょうか?

その結果として、子どもたちはテレビやスマホ、ゲームなどを見る時間が約7割増えたことが調査で分かりました。

子どもにとって体を動かして遊ぶことは、国立成育医療研究センターでも推奨しており、子どもの心身的な発達にとても大切なことです。

体を動かす時間の減少は、とても心配なことなのです。

【子どものストレス反応について】


気になる子どものストレス反応について見てみると、全体の75%に何らかのストレス反応・症状などが見られたことがわかりました。

「コロナのことを考えると嫌な気持ちになる」、「なかなか寝付けず夜中に目がさめる」、「前より集中できなくなった」など、子どものストレスは想像していたよりも深刻です。

コロナは、子どもの生活様式やストレスに大きな変化を与えました。

特に年齢が低い子どもほど、状況を把握できずに、なぜ我慢しなくてはならないのかとストレスを感じ、漠然とした恐怖を覚えて不安に陥ってしまいました。

アンケートの自由回答でも、「いつになったら以前の生活に戻れるのか」、「イライラやストレスはどうしたら発散できるのか」、「とにかく早く友達と遊びたい」といった声も多数あり、コロナによる生活の変化は子どもの心身に大きなダメージを与えていいたことがよくわかります。

親が子どものためにできること

前項では子どもに関することについて紹介しましたが、親はコロナによってどのような気持ちの変化があったのでしょうか。

気になる項目ごとに見ていきましょう。

【コロナに関連すること】

親は、「コロナの流行状況」や「コロナの感染予防方法」、「コロナに対する子どもへの上手な説明」を常に気にしていたことが調査からわかりました。

未知のウィルスであるコロナについてはさまざまな憶測や噂、嘘なども飛び交い、何が真実なのか見極めることの大切さも問われたのではないでしょうか。

さらに、子どもへの支援についての項目では、「家でできる遊びについて」、「学習支援について」、「子どもとの関わり方」、「子どもの体の健康について」などの情報を知りたかったようです。

自粛生活により、制限のある中で今まで以上に子どもと長く一緒にいる時間が増え、困惑された方も多かったようです。

親はどうしても自分のことよりも子どものことを優先させて考えがちで、子どものことについて色々と頭を悩ませたり不安になった方も多いことかと思います。

では、今回のコロナの経験を踏まえて、親ができる3つの大切なことをご紹介します。

情報の取捨選択を正しく行う

全ての情報に振り回されることなく、正確で必要な情報だけを取りに行くことです。

情報元は信頼できるところなのか、深堀することも時には大切です。

さらに、テレビをずっとつけて情報を垂れ流していることは、親も子どももストレスに感じてしまうので、不必要な情報はしっかりと遮断することも大切です。

親が精神的にどっしりと構えて不安を伝染させない

親が慌てふためいていてしまっていては、子どもが動揺してしまうのは当然のことです。

難しいことですが、緊急時ほど冷静な判断や行動をしましょう。

パニックは連鎖してしまうものなので、そう陥りそうなときほど、心の中で「落ち着け落ち着け」とつぶやくのも効果的です。

さらに、常に俯瞰して自分を見る目を持つことも、感情に流されない練習になります。

積極的に自分のメンテナンスを行い平常心でいる

日頃から自分のリラックス法やメンテナンス方法を知っておくことは、生きて行く上で大事なことです。

ストレスフルな生活の中でも、うまく気持ちをコントロールできれば気分転換になり、平常心を保つことができます。

子どもを守ることを強く考えていた親は、その結果、多くの情報にふりまわされてしまい、心身共に疲弊してしまったようです。

親がしっかりと自分の軸を持ち、正しい情報を収集することや、気分を穏やかにすることが大切です。

子どもは良くも悪くも親の影響を受けやすいので注意が必要です。

子どものことを考えるのであれば、まずは自分が子どものお手本となるように、緊急時ほど落ち着く姿勢が大事です。

子どもの不安を軽減するためにできること

生活環境が大きく変わり、子どもたちの中には、自分の家族も病気になるのではないかと不安を抱き、いつもと異なる行動が見られることも多かったようです。

日本小児科学会によると、子どもは大人よりもストレスの影響を受けやすく、下記のようなストレス反応が起こる場合もあるそうです。

・腹痛や頭痛、不眠、食欲不振などの身体症状を示す

・いつもより情緒不安定になる

・急に幼い言動をしたり、夜尿、おもらし、わがままになる
(日本小児科学会HP参照)

精神的な影響で身体に症状が出てしまうと、改善に時間がかかることもあります。

そのため、子どもの不安を理解してあげて、軽減させてあげることが必要です。

下記のような方法で子どもの不安を軽減することができます。

・コミュニケーションをいつも以上に意識して取ること。
心配事を確認することや、子どもの話す言葉に耳を傾けましょう。

・体操やダンスなど、室内でも体を動かす工夫を生活の中に取り入れること。
子どもと一緒にみんなで楽しんでみましょう。

・衣食住を大切にして、可能な限り決まった日課や習慣を保つこと。
早寝早起きの規則正しい生活を保ちましょう。

子どもは大人よりもストレスに弱いため、日頃から子どもの言動に注意が必要です。

特に今回のような緊急時には、親はいつも以上に子どもを見てあげることが大切になります。

いつもよりもわがままになることや甘えてくることが、不安のサインとなります。
親はそんな子どもの状態を大きな心で受け止めてあげましょう。

また、子どもと一緒に室内で体を動かすことや、生活リズムを整えることは大人の精神的な安定にも効果的です。

子どもと一緒に率先して取り組んでみましょう。

まとめ

・コロナによる自粛生活により、子どもの生活リズムは崩れ、ストレスを感じている。
・不安は子どもに伝染するので、緊急事ほど大人の冷静な行動が求められる。
・子どもの不安を軽減するために親子でできることがある。

編集部より

新型コロナウィルス感染症(COVID-19)は、私たちの暮らしを一変させました。
今まで普通にできていたことができなくなってしまったこと、自分のしたいように動けないこと、子どもと一緒にいる時間が増えたことなどで、不安やストレスを感じた人が見られました。
今回のコロナによる経験を糧にして、これから先想像しなかった出来事が起きたとしてもその都度変化に対応し、なるべく心穏やかに過ごせるように備えておくことも大事ですね。
編集部では、新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の一日も早い収束を願っております。

(参考文献)
・国立成育医療研究センター|「コロナ×こどもアンケート」
・国立成育医療研究センター|HP
・日本小児科学会|HP

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