やりぬく力

脳科学から考える、スポーツでも勉強でも活躍する子の共通点とは

「サッカーが上手な⚪⚪くんは、勉強もできるんだって」「新体操のコンクールに出た⚪⚪ちゃんは、計算がすごく早いらしいよ」など、

スポーツと勉強を両立している子の話は、親同士の間でも話題にのぼることがあるのではないでしょうか。

世の中で、いわゆる“成功者”と言われている人に共通しているのは、「粘り強さ」や「やり抜く力」があることです。

思い通りにいかないことがあってもあきらめず、最後までやり遂げようとします。

この強い精神力を支える根幹となるものが、スポーツで培う「体力」です。体力を育む過程の中で体力はもちろんですが、「粘り強さ」や「やり抜く力」が必要となります。

また前向きに、諦めずやり続けることで、スポーツ以外でも「粘り強さ」や「やり抜く力」の根幹を養うことに繋がり、「ここぞ」という勝負どころで、粘り強い力を発揮することができるようになります。

また、「スポーツを頑張る」ということは、「目標を設定して計画的に取り組む習慣がつく」ということにつながります。

「今は運動の時間」「今は勉強の時間」といった“切り替えスイッチ”がつくられやすく、どこで何を頑張るのかメリハリをつけることができ、確かな学習につながるとも言われています。

子どものスポーツと勉強の両立について、考えてみましょう。

脳科学の視点から考える。スポーツでも勉強でも活躍できる子の共通点

脳科学の研究においても、スポーツと脳は深い関係があることがわかっています。

脳科学から考える「やりぬく力」を育てる3つの秘訣非認知能力3本の柱のひとつである「やりぬく力」は、やる気、主体性、自己肯定感、困難にも負けないがまん強さなど、いろいろな要素からできてい...

脳には、「可塑性」(かそせい)、「汎化」(はんか)という2つの性質があります。

「可塑性」とは、「自らを変化・成長させる能力」のことです。

スポーツをすることにより脳のネットワークが連携して活性化し、集中力があがって学習効率がアップするといわれています。

「汎化」は、「ひとつのことを習熟すると、他のことも習熟する」という意味です。
脳には、何かをすることでその他の部分ものびていくという特徴があります。
スポーツで脳を使い、繰り返し練習を続けて上達していくことが、勉強の習熟につながることがあるのです。

「スポーツができる子は勉強もできる」

「夏まで部活を続けていた子が、その後の頑張りで志望校に合格」という話をよく聞きますが、

これらは脳の「可塑性」や「汎化」の影響があってのことなのです。

「体力と学力は関係する」といわれている

文部科学省により、全国の小学6年生と中学3年生を対象に毎年行われる「全国学力テスト」で毎回上位に入る都道府県が福井県、秋田県、石川県です。

この3県は、小学5年生と中学2年生を対象に実施される「全国体力テスト」でも上位に入ります。

これらのことから、「体力と学力は関係するのでは?」といわれることがあります。

確かに、「スポーツを頑張る」というのは、目標に向かって計画的に取り組む習慣がつくことにつながります。

また、子どもは、スポーツができるようになると、親やコーチ、周りの人に「できたね!」と認めてもらえます。

認めてもらえた喜びが、スポーツも勉強も、次のチャレンジにつながるといわれています。

運動遊びやスポーツ体験が、子どもの非認知能力を育てる積極性ややり抜く力、コミュニケーション能力などといった「非認知能力」は、これからの時代を生き抜くために必要不可欠な力であると考えられてい...

最近は、暑さや寒さへの耐性が弱い子どもが目立ちます。

「多分な汗をかくほどの暑さの中でスポーツをすることは危険」と言われて外に出ず、エアコンの効いた部屋にずっといる子どもと、汗を多くかく暑さの中で、こまめに水分をとりながら可能な範囲でスポーツに励む子どもでは、どちらが我慢強くなるでしょうか。
(※もちろん、猛暑日の日中など運動を控えるべき時間は控えることが大前提です)

間違いなく、後者です。多少の試練を受けても前向きに捉えてやり抜くことで、“自分の限界”をのばすことができるでしょう。

これは勉強にも結びつき、難しい問題が出てもあきらめず、チャレンジする姿勢にもつながります。

「体力と学力は関係する」という考え方は、ある意味、理にかなっているといえるのではないでしょうか。

無理やりスポーツをさせると脳の神経がストレスを受ける


これまで、スポーツと学力について紹介してきましたが、スポーツと学力は相関関係がありそうだからといって、「わが子に無理やりスポーツの習い事をさせる」というのは、本末転倒です。

無理にやらせると、コルチゾールというストレスホルモンが出ます。

過度に緊張するとお腹が痛くなるのと同じで、脳の神経がストレスを受け、活性化につながりません。

⚫️公園で外遊びをする
⚫️親子でプールに行く
⚫️鉄棒やトランポリンなどの室内遊具を自宅に置いて遊ぶ
⚫️解説動画を見ながら自宅で親子体操する

など、子どもが主体性をもち、楽しく体を動かすことを心がければ、脳は活性化します。

そこに知識や情報をインプットすることで、学力の向上につながるでしょう。

スポーツに打ち込むことや、体を動かすことにより、良い睡眠が確保できます。

食欲も増して排便もスムーズになり、生活リズムが整います。

生活リズムが整うことで、心身のリフレッシュにつながります。

運動で体を動かすことは、子どもの体だけでなく、心の健康を考える上でもとても大切なことです。

子どもの育ちを長い目で見守りながら、楽しく体を動かす経験を重ねていきましょう。

まとめ

・ 「体力と学力は関係する」という説は、ある意味理にかなっている。
・ スポーツすることで脳が活性化し、学力向上につながる。
・子どもが主体性をもち、楽しく体を動かせば脳は活性化し学力の向上につながる

編集部より

子どもの非認知能力を伸ばすには、スポーツを行うことで自然と培われることが分かりました。
体力と学力が関係していることに関しては、運動やスポーツなどで養った「我慢強さ」や「忍耐力」が勉強をして学力向上に繋がるということ、「可塑性」や「汎化」が脳内を活性化させることにより勉強での集中力やメリハリに影響することも分かりました。
ですが、だからと言って望まない子どもに無理やり運動、スポーツをさせることは、反対の影響を及ぼします。
子どもたちが主体的に楽しめる環境を親が手助けすることが子どもたちの成長に繋がります。親はできる限りのサポートや環境づくりを子どもたちにしていきましょう。

(参考文献)
・賢い子に育てる究極のコツ(瀧 靖之著/文響社)
・本当に頭がいい子の育て方(高濱正伸著/ダイヤモント社)
・運動を頑張る子は勉強も頑張れる!(春日晃章監修/出典:ベネッセウィメンズパーク「スポーツキッズママになろう!」)
・スポーツは脳にどんな影響を与える?(柳澤弘樹監修/出典:ベネッセウィメンズパーク「スポーツキッズママになろう!」)

ABOUT ME
リーフラス 非認知能力プロジェクト
https://liberta.sport-school.com/